自動車税・重量税の返金・還付方法を解説

自動車税と自動車重量税の返金・還付

自動車を所有している人ならわかると思いますが、4月になるとくる「自動車税」

自動車税は4月1日の時点で自動車の所有者、もしくは使用者に対して課税される税金のことです。5月末までの支払期間に納税するというのが一般的ですが、
次の年の4月までに自動車を手放した場合は、その納税した税金の未経過分が戻ってくるのをご存知でしょうか？
自動車の販売業者間の取引でも、自動車税の未経過分やリサイクル料金などが併せて取引されてしまっているのが常識化されています。

要するに、買い取りりでもその分は、還付してもらえるということです。
とは言うものの、この負担分も売り上げの一部分として見られて、査定金額に合計されているケースもあるようで、そのような時は「買い取り金額には自動車税未経過分も含まれます」と契約書に記載されていなければいけません。

ここでもやはり、「自動車税未経過分の扱い」については十分にチェックしてみておくことが必要です。
県税事務所によって、この還付請求の手続きに若干違いがあるので確認する必要があります。
（地域によって不公平さが出てくることもありますので、「買い取り価格には自動車税未経過相当額を含みます」として、買い取り金額と未経過分の自動車税を一緒に支払うようにしている買い取り店もあります。）

その反対に、売却を考えている自動車の税金が納められていない時にはどうでしょうか？
そんな時は収めていない分の税金を納めないと売却が出来ませんので注意しましょう。
仮に放置していた自動車を使わないからと言って売却したいという場合時々見受けられることが当該年度分の税金だけではなく過去の分の自動車税を納めていない場合がありますので、未払い分は、遡って支払わなければなりません。
万が一、未納自動車税額が不明な場合も、買い取り店に相談してみるか県税事務所に問い合わせてはいかがでしょうか？

いずれにしても気を付けてほしいことは、自動車税の未経過分はいくらか？その金額は買い取り金額や査定金額に含まれているのかどうかを確認することです。

自動車税と自動車重量税

自動車税

管轄：都道府県税事務所

自動車を所有もしくは、使用している人に課税される税金のことです。
納付額は自動車の区分と総排気量によって異なります。
課税対象は、毎年4月1日の時点で自動車を所有もしくは、使用している人。一年ごとに納付義務が課せられます。

自動車重量税

管轄：国税庁

車検を受けている自動車に課せられる税金のこと。
納付額は車種や重量によって異なります。
新車購入時には３年分の納税、車検時には２年分の納税の先払い義務があります。

自動車税額の一覧

自動車（自家用乗用）の自動車税は、車検証の総排気量又は定格出力に記載された排気量により、新年度(4月)を基準に課税される額が定められています。下記の表は、「年間の自動車税額」、「自動車を年の途中で登録した場合にかかる自動車税額」、「年の途中で廃車にした際に還付される自動車税額」の一覧です。表の下に参考例がありますので、ご確認下さい。

自動車税の一覧（自家用乗用）

総排気量	1年	4月登録	5月登録	6月登録	7月登録	8月登録
総排気量	1年	11ヵ月分	10ヵ月分	9ヵ月分	8ヵ月分	7ヵ月分
1.0L以下	29,500	27,000	24,500	22,100	19,600	17,200
1.0L超～1.5L以下	34,500	31,600	28,700	25,800	23,000	20,100
1.5L超～2.0L以下	39,500	36,200	32,900	29,600	26,300	23,000
2.0L超～2.5L以下	45,000	41,200	37,500	33,700	30,000	26,200
2.5L超～3.0L以下	51,000	46,700	42,500	38,200	34,000	29,700
3.0L超～3.5L以下	58,000	53,100	48,300	43,500	38,600	33,800
3.5L超～4.0L以下	66,500	60,900	55,400	49,800	44,300	38,700
4.0L超～4.5L以下	76,500	70,100	63,700	57,300	51,000	44,600
4.5L超～6.0L以下	88,000	80,600	73,300	66,000	58,600	51,300
6.0L超	111,000	101,700	92,500	83,200	74,000	64,700
総排気量	9月登録	10月登録	11月登録	12月登録	1月登録	2月登録
総排気量	6ヵ月分	5ヵ月分	4ヵ月分	3ヵ月分	2ヵ月分	1ヵ月分
1.0L以下	14,700	12,200	9,800	7,300	4,900	2,400
1.0L超～1.5L以下	17,200	14,300	11,500	8,600	5,700	2,800
1.5L超～2.0L以下	19,700	16,400	13,100	9,800	6,500	3,200
2.0L超～2.5L以下	22,500	18,700	15,000	11,200	7,500	3,700
2.5L超～3.0L以下	25,500	21,200	17,000	12,700	8,500	4,200
3.0L超～3.5L以下	29,000	24,100	19,300	14,500	9,600	4,800
3.5L超～4.0L以下	33,200	27,700	22,100	16,600	11,000	5,500
4.0L超～4.5L以下	38,200	31,800	25,500	19,100	12,700	6,300
4.5L超～6.0L以下	44,000	36,600	29,300	22,000	14,600	7,300
6.0L超	55,500	46,200	37,000	27,700	18,500	9,200

自動車税の参考例

【例1】総排気量2.5L（2,500cc）の自動車の1年間の自動車税額

45,000の納税です。

【例2】12月に総排気量2.1L（2,100cc）の自動車を新規登録した場合

11,200円の自動車税がかかります。

【例4】3月に総排気量2.3L（2,300cc）の自動車を廃車した場合

1ヵ月に満たないので、還付はありません。

自動車税と自動車重量税の返金・還付まとめ

	自動車税	自動車重量税
還付・返金方法	抹消登録手続きをすることで自動的に還付される仕組みになっているため、特別な申請手続きは不要。	永久抹消登録申請または解体届出と同時に返金手続きをすることができる。一時抹消手続きのときは還付されない。
還付・返金条件	住民税や事業税などの他の地方税をきちんと支払っているかどうか未納分があれば、返金額から地方税を天引き	１ヶ月以上車検の有効期間が残っていること。廃車もしくは解体であること。
返金額	廃車手続きを行った翌月～3月までの月割り軽自動車の場合は、自動車税がもともと低いため、返金なし。	廃車の手続きを行った翌月～残りの車検有効期間までの月割り
返金にかかる期間	約１～２ヵ月後に還付通知書が郵送されてくる。	税務署から審査があるため、おおよそ３ヶ月ほどかかる。
備考	還付通知書がとどいたら還付通知書、身分証明書、認印を金融機関にもっていき換金する。	【ローン会社や自動車販売店が所有者となっている場合】名義変更を行うか、委任状にて還付金を代理受理する。 ≪理由≫還付は自動車の名義人に対して行われるため

自動車重量税に関しては、売却では還付されません。あくまで、廃車もしくは、解体のみの場合です。